太陽光発電セミナー報告



1月16日(金)に太陽光発電を中心としたセミナーを実施しましたのでご報告します。
タイトル:太陽光発電普及の可能性に関するセミナー
テーマ:「平成21年度以降政策と連動した太陽光発電普及の可能性」

セミナーは太陽光発電の現状→普及に向けた課題→今後の展望、という流れで進みました。
以下にセミナーの要点を記載します。
<グリーン電力証書について>
・ グリーンエネルギーの成り立ち等パートナーシップ体制を踏まえてご説明。
・ 具体的な取り組み事例として、「グリーンクリスマスライトアップ」や「さっぽろホワイトイルミネーション3丁目」の取り組み、企業の導入事例等を紹介。
・ グリーン電力証書のイメージ図を用いて自然エネルギーで発電した分の環境価値取引に関してご説明いただく。
環境価値の対価として受け取った資金の用途は設備の維持・補修費や新たな新エネルギー設備の導入資金として使用することになっていると説明いただいた。
<太陽光発電普及の現状>
・ 2008年9月に総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会において、緊急提言が出された。
・ 2030年に太陽光発電を40倍、風力発電を6倍、廃棄物・バイオマス発電を2倍に拡大する目標である。
・ 現在補助制度が復活し、1Kwあたり7万円を補助する制度がある。
<太陽光発電普及の課題について>
・ 2020年で55万Kw、2030年には212万Kwの目標を大規模に促進するか、住宅への普及として促進するか検討中である。
・ 大量導入することにより、逆潮流対策など安定化の対策が必要であり、コスト負担も含めて検討中である。
<太陽光発電普及の今後について>
2008年9月に総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会から出された緊急提言を踏まえて、今後導入が大きく進んだ場合の課題や対策を中心としてお話が進んだ。
・ 系統安定化対策として、蓄電池が検討されている。
・ 太陽光発電でも家庭用ヒートポンプやプラグインハイブリットの蓄熱、蓄電機能を有効活用することも可能性としてあるのでは。
・ 蓄電池に関してはスペースとコストにまだ課題がある。
・ 余剰電力に関しては昼間の余剰電力を蓄電し、夕方以降放電すると、太陽光の導入拡大が可能になる。
・ その他の余剰電力対策として揚水発電や火力発電のバックアップと調整などが考えられる。
・ 天候などの影響による周波数調整力の不足に関しては、バックアップ電源が必要である。

専門的で少し難しい内容でしたが、女性の参加もあり、皆さん熱心に受講されていました。
一部参加者の感想を以下に記載します。
○太陽光発電の話はむずかしい内容ですが、でも知りたいと思う市民には良い時間となりました。
 誰かに任せきりにしないで、もっと市民の言葉で話題に出していこう。
○グリーン電力証書普及のためにマスコミが話題をどんどん取り上げていただきたい。
○太陽光発電の単体だけではなく、系統連携を含めたネットワーク上の課題やその対策について理解が深まりました。

また、セミナー終了後にご質問を2点いただきましたので、この場をもって回答申し上げます。
<ご質問1>北海道の住宅太陽光発電はなぜ普及しないのか。
<回答>北海道は冬の期間が他地域よりも長く、雪による影響を懸念されるケースが多く見受けられます。
ですが年間日照量は他地域と比べても関東と同程度の日射量があります。(例えば札幌は東京と同程度の日照量があります)本州でも梅雨や台風などの影響もありますので、北海道に雪が降るからとはいえ発電に関しては充分に発電することができます。(ただし、パネルに雪が積もったままになっている、物が飛んできて破損する、という場合は発電に支障が出ます)
他に、ユーザーが導入を決断する要素として自治体による助成制度の有無の関わりもあるかもしれません。
 札幌市では平成21年度も支援制度を検討しているようですので、導入を検討されている方は札幌市へご相談されてはいかがでしょうか。

<ご質問2>例えばドイツなど導入が進んでいる国では将来の課題に対してどのように対応しようとしているのか合わせて知りたいと思った。
<回答>
ドイツをはじめ欧州諸国間では電力系統のネットワークが発達していて風力発電の電圧変動に起因する接続制限、逆潮制限は少ないようです。
日本の電力系統もネットワーク化していますが、地理的に日本だけのネットワークとなっていること、北海道、本州、四国、九州との連系線も系統容量をカバーし切れるものではない状況から、系統の弱い末端(稚内等)では、制限をかけざるを得ない状況となっています。
また、ドイツでは、日本の憲法に相当するドイツ基本法において、環境保護政策を加え保証しています。
このため、ドイツの再生可能エネルギーの導入の切り札である固定価格買取制度も国民のコンセンサスを得られているものと思われます。
(制度運用に伴い1世帯あたり500円/月程度を負担)
日本では、エネルギー基本計画(エネルギー政策基本法)により政策・方針を定め、定期的な見直しを行い、国会へ報告、政策予算等へ反映するスキームとなっています。
※ドイツの国内エネルギー政策等に関しては「大阪・神戸ドイツ連邦共和国総領事館」ホームページが参考になると思います。
  http://www.german-consulate.or.jp/jp/umwelt/index.html

セミナーの様子は1月15日FMアップル放送でもご報告しました。