FMアップル放送(3月6日)

  高知帰りで元気いっぱいの新保さん。おみやげの金柑持参でにこにこスタジオ入り。高知へは東京と高知と札幌と連携して環境教育プログラムを作ろうという事業で行って来たそうです。その中で、地域の環境に関する課題を高知の学生さん達がプレゼンテーションした話を紹介します。高知市内に鮎がたくさん生息する川があります。ところが近年の環境破壊で様々な影響がでています。林業の町でもあるその地域では沢山の人工林があるものの後継者不足で、今では台風などの被害も深刻になってきました。同時に付近の農業の過疎化も進んでいます。いま、その鮎の登る川には3つの水力発電のダムがあるそうです。ダムがあることで砂利が下流に流れなかったり水位が下がってしまったりするそうな。新保さんは「3つもダムが必要?」と聞くと学生さんも「いやー、ひとつ位なくても・・・」と(笑)。ちなみにその日は、太陽が燦々と降り注ぐ天気のいい日でした。新保さんは太陽光発電が利用出来るんじゃないかなぁ、もったいないなぁと思ったそうです。新保さんもちょっと日に焼けて元気そうだし、お日様いっぱいで育った金柑はとっても甘くて美味しかったし、高知も太陽光が似合うのになぁと話を聞いた私もそう思いました。

さて先週ご質問のあったフィルム型の太陽電池のお話です。朝日新聞2月15日の記事からご紹介します。カーペットのようにくるくる巻いて持ち運びできるタイプ。実際、登山家の野口さんがエベレストの登山中にこのドーム型のテントに張って、携帯電話の充電をしたという記事でした。写真ではドーム型のカーブに沿って屋根に上手に貼っているなという感じ。今まで番組で紹介した太陽光パネルは屋根や壁につけているもので、それはガラスにシリコンの電池が貼られています。今日ご紹介しているのは、フィルム状のプラスチック素材にシリコンをガス化して噴きつけて作っているものです。富士電機システムズという会社で作っているそうですが、国内で作っているのはまだここだけです。これは、ガラスに貼った従来のタイプより発電量は半分くらいですが、カーブに対応できること、ガラスを使わない分軽量であることも利点でしょう。

あとご質問にあった生産の時のCO2の排出量について。電気事業連合会の資料をもとに、番組では数字を使ってで詳しくご説明いただきましたが、太陽光や風力・水力・原子力等の生産時のCO2だけ見るのではなく、その後の維持費や廃棄時の産業廃棄物処理の事など諸々考えると、やはり環境には自然エネルギーがいいと感じました。ライフサイクルアセスメントといって、生産してから廃棄するまでをトータルで比較するという考え方が重要になってきます。

さて次に、太陽電池には色んな種類があるのでここでご紹介します。シリコンが素材になっている単結晶のもの、多結晶のもの、そしてちょっと聞きなれないのですが「アモルファス」ってご存知でしょうか?これはけっこう皆さんの身近にもあります。一番わかりやすいのは電卓の太陽光電池です。最近は時計なども出てきましたが、少ない明かりでも電気がつきます。たぶんこのフィルム型の太陽電池は「アモルファス」を使っているのではないかと思います。なんてったって太陽電池は宇宙に出て行って衛星で使われてるじゃないですか。だから太陽電池の技術って素晴らしいと思います。シリコンが高騰しているというニュースは気になるところですが世界ではお花の色素を使っての発電を開発したり、こちらはまだまだ途上の印象。でもこのあたりの研究は、実は日本は得意なので期待したいところ。今後は住宅や携帯電話などの電化製品にもどんどん広がりを見せていくでしょう。そういう意味ではガラスのパネルを作っている会社としては新しい競争相手が出来たことになるのでしょうか。今日は太陽光の最先端のお話でした。 byふくちゃん

FMアップル放送(2月28日)

 今日の番組は先週お休みだった新保さんの報告からスタートしました。昨年一年間、環境省の委託事業で、省エネ住宅の普及活動をしてきた新保さん。高断熱・高気密・プラス屋根に太陽光発電をつけた住宅の提案など一年間の活動報告を、東京の全国地球温暖化防止推進センターでしてきたそうです。ここでは全国31団体が、省エネ家電や省エネ住宅という取り組みを発表しました。しかし
全国の事例を見た新保さんは「北海道はすごいぞ」と思ったそうです。窓もペアガラス、サッシもしっかりつくって外気を逃がさない。そんな工夫を当たり前のように何十年もしてきた北海道の住宅。全国の人は意外にも「まずは窓枠だよね」なんてレベルだったそう。本州とはいえ断熱材についてもまだまだ進んでいないのにも驚きました。また他の参加者からは「北海道で太陽光とは意外だったわ」というリアクションが多かったそうです。「雪は?寒さは大丈夫なの?」と。新保さんが全国平均の日射量のデータを見せて説明すると「なるほどー」って感じだったらしい。今回の活動報告はそういった意味でも大変勉強になったということでした。

番組の後半は2月21日の「サミットの参加メンバーが揃いました」という新聞記事から。サミットで議論される大きな課題の一つが「ポスト京都」。温暖化ガス削減についての原則的なルールをどうつくるか、そのあと日本はどうやって減らしていくか、自然エネルギーをどう取り入れていくかという基本的なことまでかかわってくるので、番組としても注目していきたい訳です。新聞によると参加国は主要8カ国、EU、中国・ブラジル・インド・南アフリカ・メキシコの5カ国で13カ国、それに日本が招待する国、韓国・インドネシア・オーストラリア、全部で16カ国が洞爺湖に集まります。そんな中、この1~2週間でいろいろ事情が変わってきたので強調したいことがあります。日本の環境省が中心になって温暖化ガス削減のための一つの方法である「排出権の取引」というのがあります。これについて日本でも本格的に検討する地盤がやっと出来てきました。これは日本経団連等が二酸化炭素の総量の目標を定めないといけないと思ってきたからです。とくに大量に排出している産業界がどうするかという問題について。どうやって総量を規制するか、いま日本では国別の総目標を決めようと言っています。ただ先進国は今まですでに大量の温暖化ガスを排出しているのだから、より多く減らしなさいという考えがあります。日本では将来的に70~80パーセントは減らさなくてははいけないだろうと言われています。切羽詰った状態です。ぼやっとしていられません!環境省としては6月までにこの目標を報告をしますという発表がありました。産業と地球温暖化の話はもう今やセットになっているんですね。

どうやって削減を考えるといいでしょう。たとえば温暖化ガスを排出した分を算出して、森林を植えるためのお金に使うとか。代替エネルギーとなるものにそのお金を充当するとか。そうしていくことで産業と温暖化のバランスが取れるのではないでしょうか。実際、中国やインド、ブラジルなど人口の多い国はこれからどんどん発展していきます。産業界は当然そこをマーケットにしている。電化製品も自動車もどんどん増えることに伴い、CO2は増えるばかり。だから電気の元となる発電の仕組みを、燃料である石炭石油の使用を出来るだけ減らして違うもののエネルギーをつかう。使っている電気がCO2を発生しないように出来ると削減へ繋がるのではないでしょうか。

サミットではきちっとした目標を立て、実効性まで踏み込み、世界がなるほどと思ってもらえる提案をしたい。その為には自然エネルギーがとても重要です。技術的も日進月歩で進んでいます。太陽光パネルの生産は、日本は世界のトップで輸出もしています。排出権取引もそのきっかけになるかもしれません。さて来週のこの時間では、リスナーさんから質問のあった、くるくる巻いて携帯できる「太陽光発電シート」についてご紹介します。