自然エネルギー勉強会の報告(長文です)

2月27日に実施しました自然エネルギー勉強会のご報告です。

講師の皆様、ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。

「自然エネルギー100%の北海道をめざして。市民によるロードマップ会議中間報告・座談会」「自然エネルギーでつくるこれから生活」共同開催事業 報告

開催日時:平成24年2月27日(月)18:30~20:30(番外編20:30~21:30)

開催場所:札幌エルプラザホール

参加者数:50人

主催:NPO法人北海道市民環境ネットワーク・NPO法人ひまわりの種の会

広報協力:環境NGOezorock

Ustreamライブ中継協力:川口氏(NPO法人北海道市民環境ネットワーク理事)

<スピーカー>

 岩井 尚人氏(一般社団法人プロジェクトデザインセンター専務理事)

 ビアンカ・フュルスト氏(札幌市環境保全アドバイザー)

藤井 賢彦氏(北海道大学大学院地球環境科学研究院准教授)

草野 竹史氏(環境NGOezorock)

 

【エネルギーチェンジプロジェクト呼びかけ人秋山孝二氏よりご挨拶】

 震災以降、エネルギー問題、環境意識へ対する民意の高まりについてお話される。

【第1部/エネルギーチェンジプロジェクト中間報告・座談会】

<岩井直人氏より>

エネルギーチェンジロードマップづくりの中間報告を発表。

メンバーから寄せられた提案の取りまとめをお話される。

要旨は、

①    電力需要の変化について

 節電に関しては、省エネマイナス30%は平成5~6年レベルの生活水準に相当。我慢を強いる数値ではなく、省エネに無理なく取り組むことのできる数値の目安になるのでは。

②    電力供給の変化について

既存電力会社は1社ではなく、PPSという特定規模電気事業者もある。今後PPSの拡大が期待される。

③    送電線の変化について

自然エネルギー普及の効果の一つとして平滑効果がある。送電他社連携は現在北本連携(60万kw)で限りがあり、新たな送電網が必要とされるのではないか。スマートグリッドの意見も出ていた。

④    市民意識の変化について。

 自然エネルギー、再生可能エネルギーへの転換は、北海道の場合ポテンシャルがあるので可能だと考える。転換による経済効果は約6,400億円(大島教授資料より)。経済効果のある転換が可能ではないか。

 石炭火力に関しては、CO2自然吸収量内の発電の可能性が残されている。

<ビアンカ・フュルスト氏より>

 「反対運動」ではなく「賛成運動」を行なっていきたい。

 ドイツではメリットの生まれる仕組みづくりによりビジネスチャンスの後押しになっている。北海道の民生部門では省エネに取り組む余裕がまだある。ドイツではエネルギーアドバイザー制度があり、住民へのサービスが充実している。建築業界では「エネルギーパスポート制度」があり、住宅に付加価値を付けている。今後省エネ、新エネへの取り組みは、おしゃれでカッコよく取り組めると良いと思う。ドイツの事例を参考にしつつ、北海道のスタンダードスタイルが出来ると良いのではないか。

 

<藤井賢彦氏より>

 昨日アメリカから帰ってきた。冬季に外国や道外から帰っていつも思うのは、交通機関や建物の暖房の設定温度が高すぎることである。

北海道は水、食、エネルギーの賦存量が多いので、自給に向けたロードマップづくりは絵空事ではない。

自然エネルギーへの転換はイニシャルコストの高いものばかりではなく、ローテク、ローコストで可能な技術もある。例えば温泉排熱、地中熱、雪冷熱の利用など。ドイツなど海外で自然エネルギーを促進する場合の良いところとして、透明性のあるデータの開示が挙げられる。今後日本で検討していくときには、透明なデータを基に検討、判断していくことが望まれる。

 

【第2部/草野竹史氏より、若者の視点と取り組みについて】

ライジングサン・ロックフェスティバルでの取り組み事例をスライドで紹介。

音楽イベントの来場者に対して環境のことを訴え掛けることに苦労があったが、多くの

人が環境へのメッセージを発信してくれた。

若い人の多くは真剣に今後のことを考えており、発信する場があると気持ちを訴え、行

動に結びつくことができる。市民社会への参加のスタンバイは出来ており、一歩を踏み

出すきっかけを作っていくことは市民活動団体の今後の役割と考える。

考えて、議論し、参加をする。その参加のデザインをつくる必要がある。参加するには、

目的と手段が明確でないとコミットが望めない。スタンバイはできているが、どうした

ら参加ができるのかがわからない現状がある。明確なビジョンの提供があると若者の参

加が望める。

「ふくしまキッズ」で、具体的に若い世代がボランティアに取り組んでいる様子を映像

で紹介いただく。

 

<草野さんへの質疑応答>

Q.若い人との接点がなかなか見つけることができないが、どうしたら良いか。

A.自分(草野氏)に相談していただいて構わない。その他には共通の話題や楽しいことなどに接点が望める。

Q.「参加のデザイン」で工夫していることやヒントはなにか。

A.動機付けをきちんとすること。“なぜやるのか”という問いに時間をかけ、理由と答えを明確に持つ必要がある。

<全体を通じた質疑応答>

Q.みんながみんな「旅に出たいわけではない」のではないか。“旅に出たくない人”“チャレンジするのが嫌な人”を巻き込む価値観の変え方はなにか。

A.将来の生活の“心地よい”イメージをアピールしていく。

 “安心、美味しい、かっこ良い”という魅力を発信していくことが良いのでは。

Q.例えば電気自動車のテレビコマーシャルをどう思うか?イメージ戦略が先行していくことが良いことか?

A.“エコっぽいもの”が反乱している現状がある。私たちには“見抜く目”が必要。

 想像力を持つには「常識」が必要。判断の基準になるのでは。

Q.エコってなんですか?

A.人間があって成り立つもの。

 どんな地球に住みたいか。

環境とは生物も含めて周りの全てのこと。

 Q.生態、生き物の生活に根ざした運動が必要なのでは。

 A.きたネット宮本氏より、北ネットでは自然環境と共存する活動を支援している。人間本位ではなく自然を大切にしていく活動を進めている。

 Q.ロードマップづくりの会議では異論でまとまらない場面もあるのでは。論点のばらつきをどのように調整しているのか。

 A.根本的なところは見ているところが同じである。各論の違いはあるが、時間のスパン(短期、長期)の視点の違いに依るところがある。

 Q.エネルギーチェンジプロジェクトのパンフレットでは、北海道の「省エネルギー・新エネルギー促進条例」を応援するという記載があるが、どのように応援していくと考えているのか。

 A.まずは本プロジェクトを通じて、多くの人に本条例を知っていただくことが大事だと考えている。

ロードマップづくりはもう少し時間を要するので、段階を追って検討を重ねる。

<宮本氏からエネルギーチェンジプロジェクトについて説明いただく>

 エネルギーチェンジプロジェクトでは4つのアクションを考えている。身内の集まりで

はなく、多くの人と一緒にこれからの北海道について考えていきたいので、ご理解とご

協力をよろしくお願いします。(お時間の都合のある方に残っていただき、議論を重ねた)